第十四回東莞和僑会:議事録

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「今中国で、日本企業がビジネスをするということ」

講師・富田義彦氏
(深圳市永興発実業有限公司 董事・総経理
 元・東莞パイオラックス、武漢バイオラックス 総経理)

講演要旨

  • 中国駐在のモットー

    情熱:年齢に関係なく、情熱(気力)を持って率先垂範する
    忍耐:仕事面・生活面で忍耐力を付け、成果を出す事を焦らない
    継続:会社・社員に取って良い事は、一度始めたら最後まで続ける

    明治大学経営学部の学生をゼミ現地研究を毎年受け入れていた。
    武漢の大学と明治大学との交流会も実現。
    これらの活動は、大学への貢献だけではなく、社内人財の育成にも効果がある。

  • 中国での人財育成の理念と実践

    • 21世紀型経営への変革

      20世紀型企業経営:
       企業経営の目的は、利益を上げること。
       そのために従業員の教育
      21世紀型企業経営:
       企業経営の目的は、人財育成。
       その結果利益が上がる

    • 中国人の日本人に対する評価基準

      ■リーダシップがあるか?
      ■専門的能力・実力があるか?
      ■説明能力・聞く能力があるか?
      ■率先垂範・行動力があるか?
      ■問題の迅速解決能力、判断・決断力はあるか?
      ■公平・バランス感覚は?
      ■本社との力関係・発言権・交渉力はあるか?
      ■信用・尊重してくれるか?

    • 管理職の分類

      スーパー管理者
       能力が抜群に優れていて、その組織にいなくては困る管理者
      プロ管理者
       管理能力が優れていて、いてもらいたい管理者
      バブル管理者
       管理能力の中身がバブル(泡)のように空洞化された、いてもいなくても良い管理者

    • 管理職の四大能力

      総合判断力
       問題分析力、リスク・テーキング、判断力
      業務遂行能力
       マネージメント力、計画・組織力、バイタリティ
      対人関係能力
       リーダーシップ、対面影響力、表現力
      状況適応力
       要点把握力、ストレス耐性、柔軟性

    • 人財開発の仕組み

      処遇制度(自己実現)評価制度(自己成長)賃金制度(勤労意識向上)のバランスが取れている事が重要。

    • 人財開発のねらい

      成果主義の強化
       年功に捉われず、成果に応じた賃金反映や昇進・昇格を実施する。

      目標への挑戦意欲の高揚
       目標達成に向けて、積極果敢に挑戦する意欲を高揚させる。

      能力開発の促進
       従業員1人ひとりが主体的に能力開発を行うことを促進する。

      公平な機会と公平な格差の実現
       仕事についての機会を平等に与え、成果や能力及び適性によって抜擢、異動等公正な処遇の格差を設ける。

      ゆとりある生活と安心・快適な環境づくり
       福利厚生・安全健康管理を含めた労働条件の充実により、ゆとりある豊かな生活と安心で働きがいのある職場の実現を推進する。

  • 豊かな企業文化つくり(日本企業の勝ち残り戦略)

    三流企業は生産能力の強化に力を入れる
    二流企業は営業力の強化に力を入れる
    一流企業は固有の企業文化を豊かにする
    中国(海外)で日本企業が勝ち残るためには、一流の企業になる事を目指さねばならない。

  • 豊かな企業文化造りとは

    目的:会社の継続的発展と従業員の生活向上を推進
    意義:企業文化は会社の体質。会社が生き残るための土壌、成長するための日光・雨水。
    従業員の意識と求心力が向上し、会社が将来にわたり発展するための原動力。

    パイオラックスで実践した企業文化造りのキーワード
    笑顔で挨拶
    人財育成
    仕事熱心(敬業)
    向上心
    恩返し(感恩)

  • 中国でモノ造りを成功させる3本の矢

    1. ハード面
      造ラインを日本からの生産移管(コピー)ではなく、「中国にマッチした工程を設定」
      生産現場の5Sの向上(整理・整頓・躾は会社責任 、清潔・清掃は現場責任)
      ネック工程に合わせた生産の同期化、出来高管理の精度向上
    2. ソフト面
      ワーカーは3年で退職するを前提に、「人に頼らない管理のしくみつくり」
      工場キーワード : 「バーコード化&視える化」の推進
      トレーサビリティーの迅速化 : 自工程の品質保証・不良対象の絞り込み
      JALを再生させた「アメーバ経営」 : 独立採算ができる管理手法
    3. 人財育成
      部品の現地化を推進するために、「コアーとなる監督職・管理職の現地化」
      21世紀型企業への変革 : 企業経営の目的は、「人財の育成」
      「目の前でやってみせ、やらせてみて、うまくできたらほめる」(トヨタ北米工場立上げ)
      グローバル化の究極 : 現地法人の従業員でマネージメントされている状態
  • チャイナリスク

    世界の工場としてのリスク
     労務費の高騰
     作業員の採用難
     選択と集中からチャイナプラスワン、チャイナプラスアルファに

    世界の市場としてのリスク
     成長の鈍化
     成長の歪み
     政治リスク
     反日リスク

  • 労働争議

    企業文化の構築、福利厚生の向上、従業員の権利尊重
    労働契約、社内規定・規則の整備
    従業員とのコミュニケーション強化
    オフィシャル:従業員代表組織
    非オフィシャル:普段のコミュニケーション
    従業員代表組織を通した賃金交渉制度
    生産体制の見直し
    万が一の時のためのバックアップ方法の検討
    人財育成(階層別教育)

  • グローバル企業化

    フローバル化の段階
     輸出ビジネス→現地生産→現地開発
    グローバル化≠国際化
    グローバル化の三要素
     グローバル思考。グローバル情報供給。グローバル組織。
    グローバル企業のタイプ

    1. 効率性を追求し、低価格で勝負する企業
    2. イノベーションによって最も革新的な製品を開発し、それを高価格で販売する企業
    3. 最も革新的でもなければ、価格が最も低いわけでもないが、個々の市場のニーズに最も合致した製品を提供する企業

質疑

  1. 賃金交渉はどのようにやっていたか?

    賃金交渉は、従業員代表組織で一括して行う。
    (日本式団体交渉)
    全社を18ブロックに分け、24名の従業員代表を選挙で選ぶ。次点以下の立候補者は、欠員発生時に繰り上げ当選とする。
    従業員代表組織の委員長は工場長、副委員長は総務部長とし、信任投票をする。

  2. 幹部教育が難しいと感じている。パイオラックスではどのようにしていたか?

    幹部職員のOJTは「事業計画」で行っていた。
    年に4回事業計画を作成し、PDCAを回していた。本社TOP診断、社内TOP診断によりレビューする。
    社外研修、社外講師による研修も実施していたが、継続的な効果は余り期待出来ない。

    自己開発シート(A3用紙裏表にパワーポイント9ページ×2を配置)により、個人面談を実施する。

    QCC活動も教育の一環として捉えていた。優秀チームを日本本社の大会に派遣するとモチベーションが上がる。

    重要な事は、自己成長を実感出来る様にしてやること。

  3. 現場で、従業員に対し頻繁に声をかけていたが、どのように実践していたのか?

    人事部門の誕生日や、慶弔情報により、直接声をかけたり携帯メールでメッセージを送っていた。
    工夫をすれば、従業員が何人なっても出来る。

講演会

東莞和僑会第十四回定例会 東莞和僑会第十四回定例会

懇親会

東莞和僑会第14回定例会懇親会 東莞和僑会第14回定例会懇親会

参加者の声

中国経済に対し、日本では悲観論が蔓延する中、生産現場、消費市場としての中国の可能性を信じることができた。
目標は総経理、目的は董事長の管轄。董事長は企業の「校長」と考えよの言葉は考えさせられた。中国人従業員に対しても「利他的」な対応、従業員の利益になる管理が結局、企業の利益につながるとの指摘には感銘を与えられた。
井上様

中国で経営者としての実績を残してこられた方の生の声を聞けて参考になることがたくさん有りました。
特に豊かな企業文化に関するビデオはすばらしいと思いました。
浦上様

中国での会社経営で大切にするべきことをすっきりとまとめていただいておりましたので、自分の頭を整理することができ、大変有意義なセミナーでした。
岩田様

具体的な話しが多くてわかりやすくて参考になりました。
異なる業界の話を聞ける機会がなかったので勉強になりました。
福嶋様

非常に勉強になったセミナーです。
会社経営の様々な面から工夫した上で、会社の発展につながることを良く見えました。非常に参考価値があると思う。
孙様

目標と目的の考え方が変わりました。
目先の目標ばかりに追われてしまっており、目的がないがしろになってしまっている事に気が付きました。人財育成に付いても根気づよく続けて行くことが大切なのだと感じました。ありがとうございました。
萩部様

現在の中国人ワーカさんの考え方や、離職率をいかに低くするかなどの参考となりました。
山田様

中国での会社経営・運営に大変参考になりました。
有江様

アンケートの中から一部のみをご紹介しました。

第14回講演資料請求
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林@クオリティマインド の紹介

中国広東省にて品質改善・経営革新コンサルをしています.
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