日経新聞コラム:「和僑」が結ぶ日中の絆

FacebookTwitterGoogle+MixiYahoo BookmarksHatenaEvernoteSina WeiboQQ共有

日経新聞2013年11月17日の「地球回覧」に私たちの仲間、広州和僑会の大高勇気さん、深セン和僑会の熨斗さんの記事が載りました。皆さんにシェアしたいと思います。


「和僑」が結ぶ日中の絆
起業家、現地に根を張る

日本経済新聞より

中国福建省の茶葉の産地、安渓県。山あいに緑の茶畑が敷き詰められたような美しい光景が広がるが、買い付けに訪れる茶葉店「竹清堂」の店主、大高勇気さんは危機感をあらわにする。「化学肥料や農薬に頼る栽培が増え、安全な有機栽培が減っている」
□   □

 中華料理の修業で訪れた中国で、種類が豊富で奥が深い中国茶にみせられた。広東省広州市などで有機茶の販売店と教室を経営する。「有機茶の農家は重労働なのに、ニセ物が出回って適正な収入を得ていない」として、9月には有機栽培を支援するNPO法人を設立。茶葉代の一部を安渓県での栽培支援に充てる仕組みをつくった。
 「築地で中国人がすし店を経営するようなものだと言われる」と笑う。広州市内の店には歴史や効能を紹介する紙や多彩な茶器が並び、茶文化の伝道拠点さながらだ。
 中国茶にのめり込む日本人の存在は中国人の心にも響いている。中国各地で反日デモが広がった2012年9月中旬。中国人の常連客が試飲の場所で長っ尻を決め込んだ。大高さんが声をかけると、その男性から思いもよらない言葉が返ってきた。「だれよりも中国茶を大切にする君をデモ隊から守ってやるよ」
 中国に滞在する日本人は15万人超。企業の駐在員や家族が中心だが、現地に根を張る起業家も増えてきた。「太甜事務所」の代表、太田元子さんもその一人。日本に興味のある中国人会員を集め、日本企業に商品やサービスを試す場を提供する事業を、6月に広州で立ち上げた。
 沖縄県の尖閣諸島を巡る日中対立は長期化している。それでも太田さんは「中国の若者は日本企業の優れた製品に強い関心を持ち続けている」と考え、両者を結びつける決心を固めた。会員は1500人余りに達し、食品メーカーや文具大手など日本企業の顧客も増えてきた。
 5月までは中国滞在の日本人向け情報誌の編集者だった。友人となった中国人からは「ずっと中国にいてくれるのか」と聞かれる。数年で帰国する企業の駐在員より、現地に根を張る起業家の方が密接な関係を築きやすい。
□   □

 中国は海外に飛び出し、商業や農業に従事する華僑を送り出してきた。華僑とその子孫らの華人は4千万人に達し、その7割が東南アジアに集中する。華僑研究の拠点、曁南大学(広州市)の曹雲華教授は「東南アジアに進出した中国企業に対し、現地の華人企業が製品の販路を担ったり、行政対応を助言したりする例が多い」と話す。
 華人企業からはタイのチャロン・ポカパン(CP)グループのような巨大な財閥が誕生。言語や文化の障壁が低い中国の不動産や流通、食品などの事業への投資も活発だ。日本政府は東南アジアとの連携強化で中国をけん制しようとするが、中国と東南アジアは膨大な華僑と華人を通じて深く結びついている。
 そんな華僑の名を意識した日本人起業家の交流組織「和僑会」。04年の香港を皮切りに中国の主要都市で設立が相次いでいる。06年設立の広東省深セン市の和僑会は、講師を招いた勉強会などの行事を月1回のペースで開く。10月には起業希望者が事業構想を発表し、先輩経営者の助言を受けるイベントも開催した。
 「華僑には歴史も規模もかなわないが、互いに協力し合うことで日本人起業家の仲間を増やしていきたい」。深セン市で飲料水の会社を経営する和僑会のメンバー、熨斗(のし)麻起子さんは語る。政府や企業の知日派の減少がささやかれる中国で、「和僑」たちが新たな絆を結び始めようとしている。
(広州=桑原健)

林@クオリティマインド の紹介

中国広東省にて品質改善・経営革新コンサルをしています.
カテゴリー: コラム   パーマリンク

コメントは受け付けていません。